改正個人情報保護法が成立電話番号を守る「連絡可能個人関連情報」とは
改正個人情報保護法で
電話番号を保護
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1
電話番号が
保護対象に -
2
不正取得に
課徴金・罰則 -
3
施行までは
自衛が基本
電話番号が初めて法律の保護対象に──ただし施行は2028年頃、自衛の習慣は今後も重要
2026年7月10日、改正個人情報保護法が参議院本会議で可決・成立しました。今回の改正で、電話番号を含む情報が「連絡可能個人関連情報」として初めて法律上の独立した保護対象になり、闇名簿の売買や詐欺目的での電話番号の悪用に対して、課徴金や罰則を伴う規制が導入されます。ただし施行は2028年頃の見込みで、すでに出回ってしまった電話番号を法律が回収してくれるわけではありません。知らない番号からの着信は電話帳ナビで検索して確かめる自衛の習慣が、これからも変わらず重要です。
氏名と結びつかない電話番号のリストも「連絡可能個人関連情報」として保護対象に。実害の観点で守る枠組みへ。
悪質な利用・不正取得や名簿屋の第三者提供に、課徴金や罰則、身元確認義務が課され、流通経路そのものに圧力。
施行は2028年頃見込み。すでに出回った番号は残るため、知らない番号は電話帳ナビで検索する習慣が引き続き重要。
2026年7月10日、改正個人情報保護法が成立
2026年7月10日、「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律」が参議院本会議で可決され、成立しました。個人情報保護法には施行後3年ごとに社会の変化を踏まえて見直しを行う仕組みがあり、今回の改正はその見直しに基づく大型改正です。2026年4月7日に法案が閣議決定されて国会に提出され、衆議院・参議院での審議を経て、この日の成立に至りました。
改正の内容は多岐にわたりますが、日常生活に関わりが深いのは次の4点です。
- 電話番号などを含む「連絡可能個人関連情報」の新設と、その悪用の禁止
- 個人情報の違法な取り扱いで利益を得た事業者への課徴金制度の導入
- いわゆる「名簿屋」がオプトアウト方式で名簿を第三者に提供する際の、提供先の身元・利用目的の確認義務化
- 16歳未満の子どもの個人情報について、保護者(法定代理人)の同意を求める規律の明文化
このうち本記事では、迷惑電話・特殊詐欺への対策に直結する1の「連絡可能個人関連情報」を中心に解説します。
「連絡可能個人関連情報」とは?電話番号が保護対象に
これまでの個人情報保護法が主に守ってきたのは、氏名などから「誰の情報か」がわかる個人情報でした。一方、氏名と結びついていない電話番号だけのリストは「個人関連情報」と呼ばれ、悪用に対する直接の禁止規定がありませんでした。
ところが実際には、電話番号さえあれば本人に電話やSMSで接触できてしまいます。特殊詐欺グループが使う「闇名簿」の多くは、まさにこの電話番号のリストです。氏名がなくても、電話をかければ相手の反応から年齢層や家族構成を探れてしまうため、「氏名と結びついていないから保護しなくてよい」という従来の枠組みには限界がありました。
そこで今回の改正では、次のような記述を含む個人関連情報を「連絡可能個人関連情報」として新たに定義し、法律の保護対象に加えました。
| 対象となる情報 | 具体例 |
|---|---|
| 住所 | 自宅の住所が載った配布先リストなど |
| 電話番号 | 携帯電話・固定電話の番号リスト |
| 電子メールアドレス | メールアドレスの一覧 |
| 端末などを識別する符号 | スマートフォンの識別子、Cookie IDなど |
ポイントは、「その情報を使えば本人に連絡(働きかけ)ができるかどうか」という実害の観点で保護対象を決めたことです。電話番号は氏名以上に悪用の入口になりやすい──この実態に、法律がようやく追いついた改正だといえます。
禁止される2つの行為──不適正利用と不正取得
改正法は、連絡可能個人関連情報について次の2つの行為を禁止します。
- 不適正利用の禁止──違法または不当な行為を助長し、または誘発するおそれがある方法で利用してはならない
- 不正取得の禁止──偽りその他不正の手段によって取得してはならない
1の典型例は、相手が特殊詐欺や違法な勧誘を行うとわかっていながら電話番号のリストを提供する行為です。2の典型例は、うその説明やなりすまし、不正アクセスなどで電話番号を収集する行為です。これまで「個人情報でないから」とすり抜けられてきたグレーな名簿ビジネスに、正面から網がかかることになります。
なお、この規制は電話番号を含む情報の利用すべてを禁止するものではありません。禁止されるのはあくまで違法・不当な行為につながる悪質な利用と取得です。迷惑電話の被害を防ぐために番号情報を確認・共有するような、利用者を守るための正当な使い方は、規制の趣旨とは方向が逆のものです。
身に覚えのない番号から突然電話がかかってきたとき、「自分の番号がどこかの名簿に載っているのでは」と不安になったら、まずはその相手の番号を電話帳ナビで検索してみてください。営業電話・詐欺電話・公的機関など、その番号の正体に関する情報が見つかれば、折り返すべきか無視すべきかを落ち着いて判断できます。
過去10年間で310万件を超える迷惑・詐欺電話のブロックは、利用者がクチコミで危険を知らせ合う集合知の成果です。法律の保護が強まっても、この自衛の仕組みの価値は変わりません。
累計570億件を超える番号識別データは、不正に取得された名簿による架電の傾向を映す鏡でもあります。施行までの期間も、番号検索と記録の習慣が最も確実な自衛策です。
気になる番号、電話帳ナビで確認しませんか?
累計570億件を超える番号識別実績(2026年8月時点)と利用者のクチコミから、発信元の情報、クチコミ、注意情報を無料で確認できます。
電話帳ナビで番号を検索する →闇名簿・名簿屋はどうなる?課徴金と罰則の強化
規制は「禁止」だけでは実効性を持ちません。今回の改正では、ルールを破った場合の制裁が大きく強化されました。
第一に、課徴金制度の導入です。不適正利用や不正取得、第三者提供のルール違反などによって財産上の利益を得た事業者に対し、個人情報保護委員会がその利益に相当する金銭の納付を命じることができるようになります。「違反しても売り抜けたほうが得」という名簿ビジネスの経済的な旨みを、直接奪う仕組みです。
第二に、罰則の強化・拡大です。詐欺行為や不正アクセスなどの手段で個人情報を不正に取得する行為が、新たに処罰の対象となります。
第三に、名簿屋(オプトアウト届出事業者)への規律強化です。名簿を第三者に販売する際、提供先の身元と利用目的の確認が義務化されます。これまで「誰に売ったかは知らない」で済んでいた流通の匿名性が失われ、詐欺グループへ名簿が渡る経路の遮断が期待されます。
特殊詐欺の電話は、名簿の入手から始まります。電話帳ナビでは、過去10年間で310万件超の詐欺電話をブロックしてきましたが、その入口である名簿流通そのものに法律のメスが入ることは、被害を減らすうえで大きな前進です。
施行はいつから?今後のスケジュール
成立した改正法は、公布の日から2年を超えない範囲内で政令が定める日に施行されます。過去の改正の例にならえば、おおむね次のような流れが想定されます。
- 2026年7月10日改正法が参議院本会議で可決・成立(本記事公開日)
- 2026年内(見込み)公布、施行令・施行規則の案が公表
- 2027年(見込み)ガイドライン・Q&Aの公表
- 2028年頃(見込み)全面施行
つまり、新しい規制が実際に動き出すまでには約2年の準備期間があります。この間に規制の詳細がガイドラインで具体化されていくため、電話帳ナビでも動きがあり次第、本カテゴリで続報をお伝えしていきます。
法律だけでは守れない──今日からできる自衛策
ここまで見てきたとおり、今回の改正は電話番号の悪用に対する画期的な前進です。しかし、冷静に押さえておきたい限界が2つあります。
1つ目は、施行が2028年頃であること。それまでの間、規制の空白は続きます。2つ目は、すでに流出・売買されてしまった名簿を法律が回収してくれるわけではないことです。一度出回った電話番号のリストは残り続け、詐欺グループは海外拠点も使いながら電話をかけてきます。
だからこそ、法律の整備と並行して、一人ひとりの自衛が欠かせません。今日からできる対策は次の3つです。
- 知らない番号には折り返す前に検索する──かかってきた番号を電話帳ナビで検索すれば、その番号に関する情報や他の利用者の報告を確認できます。電話番号の調べ方の基本もあわせてご覧ください。
- 迷惑電話を自動で見分ける仕組みを持つ──着信時に相手の情報を表示するアプリを使えば、電話に出る前に危険を察知できます。
- 不審な電話の情報を共有する──あなたが受けた迷惑電話の情報提供が、同じ番号から狙われる次の誰かを守ります。詐欺の手口は個人情報を聞き出す詐欺電話の手口で詳しく解説しています。
電話帳ナビは約20年にわたり電話番号情報を提供し、累計570億件超の番号識別を行ってきました。法改正で悪質な名簿ビジネスが淘汰されていくこれからの時代こそ、利用者どうしが情報を持ち寄って身を守る仕組みの価値が高まると考えています。
法律と自衛の両輪で番号を守る
よくある質問
電話番号だけの名簿でも、今後は違法になるのですか?
電話番号のリストを持つこと自体が一律に違法になるわけではありません。禁止されるのは、違法・不当な行為を助長・誘発するおそれがある方法での利用や、不正な手段による取得です。たとえば詐欺グループに販売する目的の名簿は規制対象ですが、正当な業務での利用は従来どおり可能です。
自分の電話番号がすでに闇名簿に載っているかどうか、確認できますか?
闇名簿そのものを一般の人が確認する方法は残念ながらありません。ただし、営業電話や不審な電話が急に増えた場合は、番号が何らかの名簿に載っている可能性があります。かかってきた相手の番号を電話帳ナビで検索して発信元の傾向を把握し、不審な着信には出ない・折り返さない対応を徹底してください。
改正法が施行されれば、迷惑電話はなくなりますか?
名簿の流通が抑えられることで長期的には減少が期待できますが、すでに出回った名簿や海外からの発信は残るため、迷惑電話がゼロになるわけではありません。施行(2028年頃見込み)までの期間も含め、着信前に番号を確認する自衛策を続けることが大切です。
その着信、答える前に電話帳ナビで確認しませんか?
気になる電話番号は、いったん切って調べることが何よりの備えになります。累計570億件を超える番号識別実績と利用者のクチコミから、発信元の情報、クチコミ、注意情報を無料で確認できます。
電話帳ナビで番号を検索する →この記事のまとめ
- 2026年7月10日、改正個人情報保護法が成立。電話番号を含む「連絡可能個人関連情報」が初めて法律上の独立した保護対象に
- 禁止されるのは「違法・不当な行為を助長する利用」と「不正な手段による取得」の2つ。名簿の悪用に正面から網がかかる
- 課徴金制度の導入・罰則の強化に加え、名簿屋には提供先の身元・利用目的の確認が義務化される
- 施行は2028年頃の見込み。すでに出回った電話番号を法律が回収してくれるわけではない
- 知らない番号からの着信は、出る前・折り返す前に電話帳ナビで検索する自衛の習慣が引き続き重要
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言ではありません。個別の事案については専門家にご相談ください。制度の詳細は今後の政令・規則・ガイドラインで具体化される予定であり、本記事の内容は公開時点の情報に基づきます。
執筆:電話帳ナビ運営チーム
約20年の電話番号情報サービス運営
約20年にわたり電話番号情報サービスを運営。累計570億件超の番号識別実績(2026年8月時点)、月間2億件超の着信判定、過去10年間で310万件超の詐欺電話ブロックのデータをもとに、迷惑電話・特殊詐欺への対策情報をお届けしています。
Y.Fukutoku
編集責任者電話番号情報サービスの運営と迷惑電話・特殊詐欺対策を専門とし、コラム全体の編集方針の策定と対策記事の監修を担っています。
S.Tachibana
編集・記事執筆担当迷惑電話の解析アルゴリズムを専門とし、日々変化する詐欺手口の調査・分析に取り組みながら、コラム記事の執筆を担当しています。
参考情報・公式相談窓口
不審な電話や被害に関するご相談は、以下の公式窓口もご利用いただけます。
- 警察相談専用電話:#9110(警察庁・各都道府県警察)緊急性のない警察相談
- 消費者ホットライン:188(いやや)(消費者庁)消費生活トラブル全般の相談
- 独立行政法人 国民生活センター
- 消費者庁(消費者トラブルの注意喚起)
- 緊急の犯罪被害は 110、火災・救急は 119
※「#9110」等の短縮ダイヤルは通常の通話料金がかかります。警察への通報や法的判断が必要な場合は必ず上記公式窓口にご相談ください。