2026年7月の詐欺電話傾向と電話帳ナビの運用規模
電話帳ナビでは、日本最大級の電話番号データベースを活用し、毎日膨大な数の着信を識別・判定しています。本記事では2026年7月の特殊詐欺の動向と、電話帳ナビが日々の運用で実現している規模感をご紹介します。累計570億件超の番号識別実績、約1,826万件の登録事業者情報、約2,910万件のクチコミ投稿、約330万人のアプリ月間利用者という、20年の継続運用で築き上げた基盤の現状をお伝えします。
電話帳ナビの累計実績ハイライト
電話帳ナビは20年以上にわたり、電話番号情報の蓄積と詐欺電話対策に取り組んできました。現在の累計実績と運用規模は以下の通りです。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 月間利用者数 | 3,000万人超 | Web+アプリの合算 |
| アプリ月間アクティブユーザー数 | 約330万人 | Android版+iOS版合算 |
| 累計番号識別実績 | 570億件超 | 2026年7月時点 |
| 詐欺電話ブロック実績 | 過去10年間で310万件超 | 直近10年間の累積 |
| 登録事業者数 | 約1,826万件 | 固定電話・フリーダイヤル・携帯・IP電話の合算 |
| クチコミ投稿数 | 約2,910万件 | 利用者からの投稿による集合知(2026年7月時点) |
事業者登録数約1,826万件、クチコミ投稿数約2,910万件は、利用者の皆様からの継続的な投稿によって日々更新されている、日本最大級のUGC(ユーザー生成コンテンツ)型データベースの規模を示しています。実在性が確認できる事業者番号と、利用者の実体験に基づく評価・情報が組み合わさることで、不審な電話を高精度で識別できる仕組みを実現しています。これらの数値は20年の継続運用と利用者の皆様のご協力により、現在も日々増え続けています。
電話帳ナビの月間運用規模
続いて、電話帳ナビアプリの月間運用規模をご紹介します。以下は2026年7月の参考値です。
月間着信判定数:約2億586万件
電話帳ナビアプリは、利用者の着信時・SMS受信時に番号データベースとの照合判定を行っています。2026年7月の月間着信判定数は、Android版とiOS版を合わせて 約2億586万件 に達し、前月(約1億9,901万件)から3.4%増加して、2か月連続で2億件規模となりました。
| 項目 | 件数 |
|---|---|
| Android版 着信通話判定 | 約3,317万件 |
| Android版 不在着信・着信拒否判定 | 約2,909万件 |
| Android版 SMS判定 | 約2,008万件 |
| Android版 直接識別合計 | 約8,234万件 |
| Android+iOS 着信判定数合計 | 約2億586万件 |
これには通話成立時の番号照合、不在着信・着信拒否時の番号照合、SMS受信時の番号照合が含まれます。iOS版は仕様(CallKit)上、Android版と同じリアルタイム自動判定が技術的に制限されるため、Android版の実数値からプラットフォーム別利用者比率(iOS版がAndroid版の約1.5倍)に基づいて推計し、合算しています。
月間2億件規模の判定処理は、電話帳ナビが日本の電話番号識別における社会的インフラの役割を担っていることを示しています。利用者一人あたり1日に複数回の判定が行われている計算となり、見えないところで詐欺・迷惑電話への自動的な水際防御が機能しています。
月間防御件数:注意系約357万件
電話帳ナビでは、不審な電話番号を以下の2つに分類して管理しています。
- 犯罪系
- 過去に詐欺・違法行為への利用が確認されている、または公的機関・捜査機関により犯行利用と特定されている電話番号。
- 注意系
- 犯罪利用の可能性が高いと判断される電話番号、または利用者からの危険報告が一定基準以上集まっている電話番号。営業・勧誘・自動音声・国際電話なども広く含みます。
2026年7月の電話帳ナビアプリでは、 注意系番号への着信に対して約357万件の防御(警告表示・遮断) を実施しました。注目すべきは犯罪系(確定)の防御件数です。2026年7月は80,941件と、前月の55,250件から約1.5倍に急増しました。過去に詐欺・違法行為への利用が確認されている番号からの着信そのものが、7月に大きく増えたことを示しています。
| 区分 | 2026年7月の防御件数 |
|---|---|
| 注意系 防御件数 | 約357万件 |
| 注意系のうち犯罪性が高いと推定される件数(注意系×7%) | 約25万件 |
| 犯罪系(確定)防御件数 | 80,941件 |
| 犯罪+犯罪相当 合計防御件数 | 約33万件 |
注意系には営業・勧誘電話など犯罪以外の迷惑電話も含まれるため、その全てを犯罪扱いすることは適切ではありません。過去の運用実績、利用者の投稿傾向、各種指標の分析から、注意系のうち概ね7%が犯罪に転化しうる電話番号であると推計しています。この基準に基づくと、2026年7月の 犯罪・犯罪相当の防御件数は合計約33万件 となります。
これは、電話帳ナビ利用者が一日あたり約10,700件の犯罪・犯罪相当の電話から守られていることを意味しています。前月の約9,700件からさらに増えており、これらの防御は自動で行われているため、利用者は通常、自分が詐欺電話の標的になっていたことに気付かないまま、被害を未然に防がれています。
発信時の番号判定:月間約8,798万件
電話帳ナビアプリは、利用者が電話をかける際にも、その番号が犯罪・注意番号として登録されているかをチェックし、警告を表示する機能を搭載しています。これは特に折り返し電話の場面で被害防止に有効です。不在着信に折り返したら詐欺電話だった、というケースは多く報告されており、発信前の警告表示は重要な防犯機能となります。
2026年7月の発信時判定は、Android版とiOS版を合わせて月間 約8,798万件 に達しました。
| 項目 | 件数(2026年7月、Android+iOS推計) |
|---|---|
| 発信時 番号判定合計 | 約8,798万件 |
| うち犯罪系番号への発信 | 約3万件 |
| うち営業/勧誘番号への発信 | 約88万件 |
| うち国際電話発信 | 約5万7千件 |
発信時判定機能によって、利用者が不用意に詐欺グループへ折り返し電話をしてしまう事態を、月間約3万件も未然に防いでいます。この件数は前月の約1万7千件から8割近く増えており、着信側の防御急増と同じ傾向を示しています。特殊詐欺の被害の多くは、犯人からの電話に対して「一度切ってから折り返す」という利用者の慎重な行動が、実は詐欺グループの用意した窓口番号への発信になっているケースがあります。電話帳ナビの発信時判定は、こうした落とし穴からも利用者を守っています。
2026年7月の特殊詐欺の動向
警察庁が令和8年上半期の被害状況を公表:被害総額は1日あたり10億円
警察庁は7月31日、令和8年上半期における特殊詐欺の認知・検挙状況(暫定値)を公表しました。上半期の総認知件数は22,031件(前年同期比18.3%増)、被害総額は1,816.2億円(同51.7%増)と、いずれも大幅な増加となり、1日あたりの被害額は10.0億円にのぼります。
手口別の被害額では、SNS型投資詐欺が797.9億円、ニセ警察詐欺が507.9億円、SNS型ロマンス詐欺が246.6億円と続きます。ニセ警察詐欺は被害額・認知件数ともに70代が最多で、警察官や検事を名乗って不安を煽り、資金調査などを名目に全財産を奪う手口が引き続き猛威を振るっています。令和8年から刷新された統計分類での初めての半期集計であり、詐欺被害の全体像がより明確になった発表といえます。
本物の警察官が、電話やビデオ通話で金銭を要求したり、口座の暗証番号を尋ねたりすることはありません。不審な電話を受けたら、一度切ってから、相手が名乗った警察署の代表番号に自分でかけ直して確認することが最も確実な対策です。
郵便・宅配業者を装う自動音声の広がり
電話帳ナビに寄せられた2026年7月の報告では、郵便・宅配業者を装う自動音声の電話が目立ちました。荷物の不在や住所の不備などを口実に、音声ガイダンスで番号の操作を促し、個人情報や金銭をだまし取ろうとする流れが典型です。前月に多かった警察機関を装う一斉発信から、手口の主役が入れ替わった形です。
海外発信番号からの報告でも同様の傾向が確認されており、どの国・地域にも割り当てられていない実在しない国番号「+210」から、郵便を装う自動音声が着信する事例も報告されています。存在しない国番号からの着信は、それ自体が番号偽装の証拠です。海外からの着信の国別動向は、海外からの着信報告が多い国番号ランキング【2026年7月】で詳しく解説しています。
犯罪系番号の活動が活発化:防御件数は前月比1.5倍
電話帳ナビの運用データでは、7月に犯罪系(確定)番号への防御が80,941件と前月比約1.5倍に急増し、犯罪系番号への発信(折り返し)を警告した件数も約3万件と8割近く増えました。確認済みの犯罪利用番号による発信活動そのものが、7月に活発化したことを示すデータです。
こうした時期には、知らない番号からの着信への基本対応がいっそう重要になります。月間で特に注目された番号は【2026年7月版】迷惑電話アクセス数ランキングTOP100で公開しています。心当たりのない着信があった番号は、折り返す前に検索して確認してください。
国際電話を起点とする特殊詐欺の継続
令和5年7月以降、国際電話番号を利用した特殊詐欺が急増しており、この傾向は2026年7月時点でも継続しています。国際電話を日常的に利用しない方は、固定電話・携帯電話ともに国際電話の利用休止を申し込むことで、犯人からの電話を直接受けないという対策が有効です。NTT東日本・西日本では固定電話の国際電話休止手続きが簡素化されており、また国際電話不取扱受付センターでも申し込みを受け付けています。
不審な電話を見抜くために
電話帳ナビでは、知らない番号からの着信に対して以下の対応を推奨しています。
電話番号を電話帳ナビで検索
知らない番号から着信があったら、まずは番号を電話帳ナビで検索してみてください。累計570億件超の識別実績と約2,910万件のクチコミ投稿から、その番号がどのような目的で使われているかを確認できます。営業電話、自動音声、配送業者、公的機関など、多くの番号には実体験に基づく情報が蓄積されています。スプーフィング(発信者番号偽装)によって着信画面に表示された番号が偽装かどうかも、電話帳ナビでの検索と実際の組織への確認電話を組み合わせることで見抜けます。
電話帳ナビアプリの着信時自動表示機能を活用
毎回検索するのが手間な方には、電話帳ナビアプリの着信時自動表示機能の利用が便利です。アプリをインストールしておけば、知らない番号からの着信時にも自動で発信元情報を画面表示し、必要に応じて警告や遮断を行います。最近では、知らない番号への対応を「着信時に自分で検索する」から「アプリによる自動表示で即座に判断する」へと移行する利用者が広がっています。
少しでも不審に感じたら、まず電話を切る
電話で個人情報や金銭の話が出たら、まず一度電話を切ることが最も重要です。「お金」「カード」「還付金」「口座」「暗証番号」「捜査協力」「口座凍結」といったキーワードが出てきたら、その時点で警戒すべきです。一度電話を切って家族や警察相談専用電話(#9110)、消費者ホットライン(188)に相談してから対応してください。
データ集計について
本レポートの数値は以下の方針で集計しています。
- 集計対象:電話帳ナビアプリ(Android版・iOS版)における着信時・SMS受信時・発信時の番号照合判定
- 集計期間:2026年7月1日から7月31日(31日間)
- iOS推計:プラットフォーム別利用者比率に基づき、Android版実数値の1.5倍をiOS版推計値として算出
- 犯罪相当係数:注意系判定のうち犯罪利用される可能性のある電話番号の割合として7%を適用(社内推計値)
- 累計指標:累計番号識別実績・登録事業者数・クチコミ投稿数等は、サービス開始以来の累積値
連載の次回予告
次回の月次実績レポート(2026年8月分)は2026年9月中旬に公開予定です。引き続き電話帳ナビの最新の運用規模と詐欺電話の動向をお伝えしてまいります。
関連リンク・参考情報
- 消費者庁「STOP!特殊詐欺」
特殊詐欺の最新手口・被害事例・対策情報を公開しています。 - 国民生活センター 消費者ホットライン「188(いやや)」
消費者トラブルに関する相談を全国共通の電話番号で受け付けています。 - 警察相談専用電話「#9110」
緊急性のない警察相談は、110番ではなくこちらの番号へ。