世論調査を装う詐欺電話(アポ電)の手口と見分け方
世論調査を名乗る
「下見の電話」に注意
-
1
調査を
装う -
2
資産を
聞き出す -
3
答えず
切る
お金と家族の話が出たら、それは調査ではありません
世論調査を装うアポ電は、序盤が本物そっくりだからこそ危険です。見分ける基準はただ一つ、後半で何を聞いてくるか。資産・家族構成・在宅時間の話が出た時点で、相手は調査員ではありません。黙って切り、番号を検索し、必要なら#9110へ相談してください。答えてしまった後でも、警戒を高めれば被害は防げます。
年代や支持政党など、本物と同じ質問から始まります。だからこそ、途中から質問がお金と家族に向かったときが見分けの瞬間です。
家族構成・在宅時間・預貯金・自宅の現金・暗証番号。本物の世論調査がこれらを聞くことは絶対にありません。一つでも出たら切ってください。
番号を電話帳ナビで検索し、不審なら#9110へ相談を。家族とは「調査の電話でお金や家族の話は答えない」を合言葉にしておきましょう。
「世論調査です」から始まる、調査ではない電話
世論調査やアンケートを名乗って、暮らしぶりを聞き出す電話があります。目的は調査ではなく、強盗や特殊詐欺の対象を選ぶための下見です。犯行前に電話で在宅状況や資産を探ることから「アポ電(アポイントメント電話)」と呼ばれ、警察も繰り返し注意を呼びかけている実在の手口です。アポ電の後に強盗被害が発生した事件も報道されており、「たかが電話」と軽く考えられない段階に来ています。本物の世論調査が広く行われているからこそ、それを隠れみのにできてしまう-この構図を知っておくことが、最初の防御になります。
手口の流れ-最初は本物そっくり
序盤は年代や支持政党、暮らしの満足度など、本物と同じ質問から入ります。機械音声で始まる場合もあれば、丁寧な口調の人間が話す場合もあります。信用させたうえで、「防犯意識の調査です」「暮らし向きの調査です」などと理由をつけて、質問が少しずつ具体的になっていきます。家族は何人か、日中は誰が家にいるか、預貯金はどのくらいあるか、自宅に現金を置いているか、貴金属はあるか。一問ずつは雑談のように自然でも、並べてみれば「留守の時間と資産の所在」を特定するための質問です。この後半部分こそが、本物との決定的な違いです。
一つでも出たら、理由を言わずに切ってよい
なぜ「調査」を装うのか
理由は三つあります。第一に、警戒されにくいこと。営業電話なら切られても、「調査」と言われると悪いことをしていないぶん、律儀に答えてしまう人が多いのです。第二に、質問する行為そのものが不自然に見えないこと。調査という体裁は、根掘り葉掘り聞くための完璧な口実になります。第三に、答えた内容が名簿になること。一度答えた情報は「資産のある在宅高齢者」といったリストとして犯罪グループの間で流通し、別の詐欺電話や訪問につながることがあります。一度答えた情報がその後も流通し続けるのが、この手口の本当の怖さです。
世論調査やアンケートを名乗る不審な電話は、同じ番号で多くの家庭へ架電されるため、電話帳ナビには「調査と言いながら家族のことを聞かれた」という型のクチコミが早い段階で集まります。公的な注意喚起より先に、利用者の報告で手口が浮かび上がることも珍しくありません。
過去10年間で310万件を超える迷惑・詐欺電話のブロックに役立ってきた実績は、この集合知の積み重ねです。少しでも不審に感じた番号は、切った後に検索して報告状況を確かめてください。
本物の世論調査との決定的な違い
見分ける基準は明確です。本物の世論調査は、支持政党・投票予定・年代・性別など統計に必要な範囲しか聞きません。資産や家族構成、在宅時間を聞くことは絶対にありません。加えて、覚えておくと役立つ違いが二つあります。一つ、内閣府など政府が行う世論調査は訪問面接か郵送で実施されており、電話では行われていません。「政府の調査」「内閣府の調査」を名乗る電話は、それだけで不自然です。二つ、本物の調査は謝礼や商品を持ちかけません。「回答するとプレゼント」型は調査ではなく、営業か詐欺の入口です。
| 確認ポイント | 見分け方 |
|---|---|
| 聞かれる内容 | 本物は支持政党・年代など統計の範囲のみ。資産・家族構成・在宅時間が出たら偽物 |
| 実施主体の名乗り | 本物は冒頭で実施主体と目的を名乗る。「防犯調査」などあいまいな口実は疑う |
| 謝礼・プレゼント | 本物は持ちかけない。特典で釣るのは営業か詐欺の入口 |
| 電話の後 | 本物は折り返し不要でその場で完結。訪問や別の電話が続いたら偽物 |
一つでも出たら、理由を言わずに切ってよい質問
家族構成。日中や夜間の在宅状況。預貯金・資産の額。自宅の現金や貴金属の有無。氏名と住所の「確認」。暗証番号や口座情報。これらのどれか一つでも出た時点で、会話を続ける必要はありません。「答えられません」と言う必要すらなく、黙って切って構いません。相手に失礼かも、と感じる必要もありません。本物の調査はこれらを聞かないのですから、聞いてきた時点で相手は調査員ではないのです。
切った後にできること
まず、かかってきた番号を電話帳ナビで検索してください。同じ番号から同様の電話を受けた人のクチコミが見つかれば、手口の裏付けになります。不審な内容だった場合は、警察相談専用電話(#9110)への相談も有効です。すでに家族構成や資産について答えてしまった場合は、しばらく在宅の防犯意識を高め、訪問や再度の電話に警戒してください。留守番電話を常時オンにして知らない番号には出ない運用も、在宅状況を悟らせない有効な手段です。
営業目的の「かたり調査」との違い
調査を装う電話には、犯罪の下見のほかに、営業目的のものもあります。アンケートと称して個人情報や訪問の約束を取り付け、後日勧誘につなげる手口で、これは「かたり調査」として別の記事で詳しく解説しています。聞かれた内容が「商品やサービスの好み」なら営業系、「資産や在宅時間」なら犯罪系の疑いが濃い、というのが大まかな見分けです。どちらであっても、答える義務は一切ありません。
着信のあった電話番号、電話帳ナビで確認してみませんか?
電話帳ナビで番号を検索する →よくある疑問
途中まで答えてしまいました。どうすればいいですか?
家族構成や資産について答えた場合は、しばらく訪問や再度の電話に警戒してください。不安があれば警察相談専用電話(#9110)へ相談を。
かけ直して確かめてもいいですか?
相手が名乗った番号への折り返しは避けてください。確かめるなら、番号を検索して同様の報告がないかを見るのが安全です。
高齢の家族が電話で家のことを話してしまいがちです。
「調査の電話でお金や家族の話は答えない」を合言葉に決めておきましょう。留守番電話を常時オンにして知らない番号に出ない運用も有効です。
この記事のまとめ
- 世論調査を装って在宅状況・資産を聞き出すアポ電は、強盗・特殊詐欺の下見の手口
- 序盤は本物そっくり。後半で資産・家族構成・在宅時間に質問が向かうのが特徴
- 本物の世論調査はお金や家族の話を聞かず、政府の調査は電話では行われない
- 該当質問が一つでも出たら黙って切ってよい。答える義務はない
- 切った後は番号を検索し、不審なら#9110へ。家族と合言葉を決めておく
執筆:電話帳ナビ運営チーム
約20年の電話番号情報サービス運営
約20年にわたり電話番号情報サービスを運営。累計570億件超の番号識別実績(2026年8月時点)、月間2億件超の着信判定、過去10年間で310万件超の詐欺電話ブロックのデータをもとに、迷惑電話・特殊詐欺への対策情報をお届けしています。
Y.Fukutoku
編集責任者電話番号情報サービスの運営と迷惑電話・特殊詐欺対策を専門とし、コラム全体の編集方針の策定と対策記事の監修を担っています。
S.Tachibana
編集・記事執筆担当迷惑電話の解析アルゴリズムを専門とし、日々変化する詐欺手口の調査・分析に取り組みながら、コラム記事の執筆を担当しています。
参考情報・公式相談窓口
世論調査を装う詐欺やアポ電に関するご相談は、以下の公式窓口もご利用いただけます。
- 警察相談専用電話:#9110(警察庁・各都道府県警察)緊急性のない警察相談
- 消費者ホットライン:188(いやや)(消費者庁)消費生活トラブル全般の相談
- 独立行政法人 国民生活センター
- 消費者庁(消費者トラブルの注意喚起)
- 緊急の犯罪被害は 110、火災・救急は 119
※「#9110」等の短縮ダイヤルは通常の通話料金がかかります。警察への通報や法的判断が必要な場合は必ず上記公式窓口にご相談ください。