親族を名乗る電話に注意|オレオレ詐欺の手口と対策「声が変わった」「携帯を落とした」型

親族を名乗る
電話に注意

  1. 1

    携帯を落とした
    は常套句

  2. 2

    元の番号
    かけ直す

  3. 3

    お金の話は
    家族に確認

Conclusion
まず結論

「声が変わった」「携帯を落とした」が出たら、必ず元の番号にかけ直す

親族を名乗る電話-いわゆるオレオレ詐欺は、話し始めに「声が変わった」「携帯を落として番号が変わった」というひと言を挟むことで、聞き手側の違和感を先回りで打ち消すのが典型的なパターンです。この2つのフレーズは、番号違い・声違いを相手側があらかじめ弁解しているサインだと考えて差し支えありません。切り出しに違和感を持ったら、その通話を続けず、いったん切って登録済みの家族の番号にこちらからかけ直してください。本人が電話に出れば、それだけで詐欺は成立しません。

危険サイン1
声が変わった

「風邪で」「泣いていて」と声の違和感を先回りで説明する。

危険サイン2
番号が変わった

「携帯を落とした」「会社の番号から」と別番号への説明を先回りする。

対処
元の番号にかけ直す

切って、登録済みの家族の番号に自分でかける。これだけで防げます。

Contents

オレオレ詐欺の話法に共通するパターン

判断基準:親族の声で会話が始まっても、「番号違い」と「声違い」を電話の側から先回りで弁解してきたら、いったん切る合図と考えてください。

親族を名乗る詐欺電話は、一般に「オレオレ詐欺」と呼ばれ、警察庁の特殊詐欺分類でも古くから注意喚起されてきた手口です。手口は毎年少しずつ更新されていますが、話の運び方には共通のパターンがあります。それが、(1)聞き手側の「あれ?」を先回りで打ち消す、(2)不安をあおる、(3)お金の話に着地する、という3拍子です。相手が本当に親族なら、電話越しに違和感が生じても不自然な言い訳を重ねる必要はありません。「違和感を打ち消してくる」その振る舞い自体が、疑って構わないサインです。

もうひとつの特徴は、「その場での即決」を求めてくることです。「今日中に用意してほしい」「あと少しでキャンセルできなくなる」「家族には内緒にしてほしい」といった形で、相手に確認する時間・家族に相談する時間を与えない構造になっています。この点は、警察や銀行を名乗る手口と共通しています。詐欺電話全般に共通する見分け方は詐欺電話の見分け方にまとめています。

ここで押さえておきたいのは、親族を名乗る手口が「若い世代の親御さん」だけを標的にしているわけではないという点です。子どもを装う手口だけでなく、孫・甥姪・部下を装うパターン、勤務先の上司・弁護士・警察官が代わりに電話に出るパターンなど、登場人物の組み合わせは多様です。家族構成にかかわらず、「親族の声+番号違い+お金の話」の3点セットが揃った時点で、相手が本人かどうかを別のルートで確認する運用にしてください。

「声が変わった」「携帯を落とした」型の切り出し

最重要ポイント:「風邪で声が変わった」「携帯を落として番号が変わった」の2フレーズは、番号違い・声違いを電話の側が先回りで弁解する典型的な合図です。

親族を名乗る電話の中でも、いま特に典型的なのが「声が変わった」「携帯を落とした」型の切り出しです。「オレだけど」と話を始めたあと、聞き手が「あれ?」と感じるより先に、電話の側が理由づけを差し込みます。「風邪ひいちゃって声が変わってるんだ」「昨日携帯を落として番号が変わった」-このタイプの一言が入ることで、番号違い・声違いという本来の警戒サインが打ち消されてしまうのが、この手口の核心です。

切り出しのフレーズ先回りで打ち消したいこと持ちたい構え
「風邪で声が変わってて」声が違うという違和感「風邪でも一度切ってかけ直す」と決める
「携帯を落として番号が変わった」知らない番号からの着信元の番号にこちらからかけ直す
「会社の電話から」「公衆電話から」非通知や見慣れない番号「今の番号を控えて後で確認する」と伝えて切る
「泣いていて声が出ない」感情の揺さぶりで確認を省かせる感情に飲まれずいったん切る

大切なのは、「本人が本当に体調不良や落とし物で困っていた場合も、一度切ってかけ直す運用が失礼にはならない」と割り切ることです。本人であれば、こちらから元の番号にかけたとしても不都合はありません。逆に、こちらのかけ直しを嫌がる相手であれば、そこで違和感が確定します。会話が途切れることを気にする必要はありません。

もう一段先の話として、切り出しの直後に「実は会社のお金に手をつけてしまって」「事故を起こしてしまって示談金が必要」「詐欺の被害にあってしまって」といった、本人がお金を必要とする理由が続くのがこの手口の定番です。ここに「今日中に」「家族に内緒で」が重なると、いよいよ確認の時間が奪われていきます。「番号違い」「声違い」の弁解に続けて「お金と時間」の話が出てきたら、電話を切って構いません。着信そのものへの向き合い方は知らない電話番号から着信があった時の対処法もあわせてご覧ください。

電話帳ナビに寄せられる、親族名乗り関連の報告
570億件超累計の番号識別実績
月2億件超着信判定実績
310万件超過去10年の詐欺電話ブロック

電話帳ナビには約20年の運営を通じて、累計570億件を超える番号識別実績(2026年5月時点)と、利用者から寄せられたクチコミが蓄積されています。寄せられる報告の中には、「息子を名乗って携帯を落としたと言われた」「代理の人が受け取りに来ると言われた」「会社の上司を名乗る人物が話を代わった」など、親族を名乗るタイプの電話に関する内容も数多く含まれます。

同じ番号について複数の人が「親族をかたっていた」と報告しているケースもあり、こうしたクチコミは冷静さを取り戻すための材料になります。電話帳ナビはこれまでに過去10年間で310万件を超える詐欺電話のブロックに対応してきました。着信のあった番号を電話帳ナビで検索すれば、過去にどのような報告があるかを確認できます。

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電話帳ナビに寄せられる利用者のクチコミから、発信元の情報、クチコミ、注意情報を無料で確認できます。

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「代理の人が受け取りに」型の登場人物

ポイント:本人以外の人物(上司・弁護士・警察官・友人)が話を代わったら、シナリオが多層化した合図です。1人でその場を判断しないでください。

親族を名乗る電話は、一人で完結しないことが多いのも特徴です。本人役が話を切り出したあと、「上司に代わる」「弁護士に代わる」「警察官に代わる」「本人の友人に代わる」といった形で登場人物が増え、話に厚みを出してきます。人物が入れ替わるたびに、聞き手側は「そんなに何人も関係しているのなら本当だろう」と感じてしまいがちですが、実際は「複数の役割を持たせて疑いを打ち消す」演出だと考えられます。

本人役
「オレだけど、風邪で声が…」
上司役/弁護士役
「本人は動揺しているので代わって説明します」
お金の話
「示談金/立替金が必要」「今日中に」
受け取り役の登場
「代理の者が受け取りに伺います」

登場人物が増えるほど、聞き手側の疑念は打ち消されやすくなります。切り替わりの瞬間に立ち止まることが有効です。

特に注意したいのが、最後に登場する「受け取り役」です。「本人は動けないので代理の者が現金を受け取りに伺います」「駅前で会社の同僚に渡してください」というように、対面での受け渡しに誘導する話が出てきたら、その電話は疑ってかまいません。実際に本人が急ぎでお金を必要とする場面でも、家族が「一度切って本人にかけ直し、事実を確認する」時間はあります。時間を与えないのは、時間を与えられると困る事情がある場合だと考えて差し支えありません。

受け取りが「銀行振込」ではなく、「駅前で手渡し」「宅配便で送付」「電子マネーで送金」といった追跡しにくい方法で指定されるのも特徴的なサインです。銀行振込の場合でも、初めて聞く名義の口座を指定される場合は要注意です。相手役が「本人しか知らないはずのこと」を語っても、それは事前に別のルートから入手された情報の可能性があります。「知っているから本人だ」と結論を急がず、必ず一度切って本人に確認してください。名乗り一般への対処法は警察や銀行を名乗る電話の注意点もあわせてご覧ください。

対策:必ず元の番号にかけ直す

最重要ポイント:相手の言う番号ではなく、あらかじめ登録している「元の番号」にかけ直す。これがこの手口に対するもっとも確実な対策です。

この手口全体を貫く弱点は、「本人に直接連絡が取れると成立しない」という点です。だからこそ、対策はシンプルにできます。(1)一度電話を切る、(2)電話帳に登録してある家族の番号に自分でかける、(3)本人が出るかを確認する-この3ステップです。相手側の「今かけている番号にかけ直して」という指示ではなく、「もともと知っている番号」でつながることが決定的に重要です。

  1. 「一度切ってかけ直すね」と伝えてよい

    相手が本当に親族なら、「一度切ってかけ直すね」と言われて機嫌を悪くする理由はありません。逆に、これを嫌がる相手なら、そこで違和感が確定します。理由を細かく話す必要はなく、この一言だけで十分です。

  2. 相手の言う番号ではなく、登録済みの番号にかける

    「今の携帯番号はこれだからここにかけて」と言われても、その番号ではなく、以前から連絡に使っている家族の番号にかけ直します。番号が変わっているかどうかは、本人がふだんの番号に出るかどうかで判別できます。ふだんの番号に本人が出れば、その時点でこの手口は成立しません。

  3. 本人と連絡が取れない場合は、別の家族に確認する

    本人につながらないときは、別の家族-配偶者・きょうだい・親御さん-に「こういう電話がかかってきた」と共有してください。家族の別のルートから本人の状況が確認できるまでは、送金や現金の受け渡しには応じないでください。

  4. 不安なときは #9110 に相談する

    「かけ直したけれど連絡が取れない」「代理の人が受け取りに来ると言われた」という段階でも、警察相談専用電話「#9110」に相談してかまいません。被害が確定する前の段階で相談することで、対応の助言を受けられます。

もし相手役が「本人は今、警察の取り調べ中で電話に出られない」「弁護士から連絡させないよう言われている」といった、本人への連絡自体を封じるような説明をしてきたら、その説明そのものが強い危険サインです。本物の警察や弁護士が、家族への確認電話を止めることはありません。連絡させたくない理由がある電話だと考えて差し支えありません。伝えてはいけない情報の全体像は電話で伝えてはいけない個人情報にまとめています。カードを渡させる別種の手口についてはキャッシュカードを渡させる詐欺の手口もご覧ください。

家族で決めておく合言葉と連絡ルール

ポイント:「本人しか知らない合言葉」を1つ決めておくだけで、電話越しの本人確認が一気に楽になります。合言葉は書き留めず、家族内での口頭共有だけに留めます。

この手口への日常的な備えとして、家族で「合言葉」を決めておく方法が有効です。合言葉は、電話越しで本人か本人でないかを一言で判別する材料になります。たとえば、家族しか知らないペットの名前・古い住所の一部・共通の思い出のキーワードなど、他人が事前に調べにくいものを1つ決めておきます。合言葉をメモにして貼るのではなく、家族内での口頭共有にとどめておくのがコツです。書き残された合言葉は他人にも見えてしまうためです。

あわせて、家族で「お金の話は電話で決めない」というルールを共有しておきましょう。「電話で送金や現金の受け渡しを頼むことはしない」「もし電話でそう聞こえたら、必ず一度別のルートで確認する」-この2点を家族全員で共通認識にしておけば、動揺した状況でも判断の軸を保てます。離れて暮らすご家族との具体的な伝え方は離れて暮らす親に伝えたい電話対策、家族間での取り決め方は家族で決めておく電話ルールにまとめていますので、あわせてご覧ください。

もうひとつ、電話のそばに「相談用の連絡先メモ」を置いておくことをおすすめします。家族の携帯番号、勤務先の代表番号、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」をまとめて貼っておけば、動揺した状況でもすぐ手が伸びます。日頃から着信時に発信元を確認できるように電話帳ナビアプリを入れておくと、知らない番号からの着信に対して「まずはクチコミを確認する」という一手間を挟みやすくなります。固定電話しか使わないご家庭でも、電話帳ナビアプリを入れた携帯電話に転送する設定にしておけば、同じように着信時の相手確認に役立ちます。

最後に、万一お金を渡してしまった・振り込んでしまったと気づいた場合の動き方に触れておきます。まず、振込先の金融機関の公式窓口に連絡し、続いて警察相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署に相談してください。時間が経つほど資金の移動が進みやすいため、「もう遅い」と自分で判断せずに、まず動くことが大切です。「だまされた自分が悪い」と抱え込まず、家族にも早く共有してください。特殊詐欺は誰でも巻き込まれ得る犯罪で、対応の早さがその後の被害を左右します。

FAQ

オレオレ詐欺に関するよくある質問

親族を名乗る電話で、必ず確認すべきことは何ですか?

まず「本人が普段使っている番号」に自分でかけ直すことです。相手が伝えてきた新しい番号ではなく、電話帳に登録してある元の番号にかけて本人が出るかを確かめてください。本人と連絡が取れるまでは、送金や現金の受け渡しに応じないでください。

「声が本人と少し違う」と感じましたが、風邪だと言われました。信じてよいですか?

風邪で声が変わることは実際にあります。それでも、電話越しで「風邪だから」と説明されたら、いったん切って元の番号にかけ直す運用にしてください。本人が本当に体調不良なら、こちらからのかけ直しに問題は生じません。かけ直しを嫌がる場合は、疑ってかまいません。

上司や弁護士など、本人以外の人が話を代わるのは普通のことですか?

本人以外の人物が話を代わり、代わりに事情を説明したり支払いを求めたりするのは、この手口の典型的なパターンです。「本人は動揺しているので」「本人は取り調べ中で」と本人への連絡を止める説明が入ったら、強く疑ってください。本物の警察・弁護士が家族への確認電話を止めることはありません。

既にお金を渡してしまいました。どう動けばよいですか?

まず振込先の金融機関の公式窓口に連絡し、続いて警察相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署に相談してください。手渡しの場合も、警察へ相談することで対応の助言が得られます。時間が経つほど資金の移動が進みやすいため、「もう遅い」と自分で判断せず、まず動くことが大切です。

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Summary

この記事のまとめ

  • 親族を名乗る詐欺電話は「声違い・番号違い」を先回りで弁解するのが典型パターン
  • 「風邪で声が変わった」「携帯を落として番号が変わった」の2フレーズは強い危険サイン
  • 上司・弁護士・警察官・受け取り役など、登場人物が増えるほど疑いを持つ
  • 対策は「相手の言う番号」ではなく「登録済みの元の番号」にかけ直すこと
  • 家族で合言葉と「電話で送金の話は決めない」ルールを共有しておく

執筆:電話帳ナビ運営チーム

約20年の電話番号情報サービス運営

月間2億件超の着信判定実績、累計570億件を超える番号識別実績(2026年5月時点)、過去10年間で310万件超の詐欺電話ブロック実績から得た知見をもとに、電話に関する情報を執筆・編集しています。一次情報・データに基づき、ユーザー本位の記事をお届けします。

電話帳ナビ 編集責任者 Y.Fukutoku

Y.Fukutoku

編集責任者

電話番号情報サービスの運営と迷惑電話・特殊詐欺対策を専門とし、コラム全体の編集方針の策定と対策記事の監修を担っています。

電話帳ナビ 編集・記事執筆担当 S.Tachibana

S.Tachibana

編集・記事執筆担当

迷惑電話の解析アルゴリズムを専門とし、日々変化する詐欺手口の調査・分析に取り組みながら、コラム記事の執筆を担当しています。

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